Thursday, June 5, 2014

17歳

 
 
 
前日までは当たり前のようにいた人が
急にいなくなるってどんな気持ちだろう。
 
そういう経験が今まで全くなかったわけではないけれど、
ベイクセールのカップケーキを早朝から焼きながら
そんなことを考えてました。
 
カップケーキのカラフルな色が
その気持ちとすごくちぐはぐでね。
 

 
 
 
毎朝、ハイスクールに登校して
一番最初に挨拶を交わして
他の仲間が揃うのを待ちながら正門ロビーのいつもの場所で
ベルがなるまで延々と他愛ない話をする。
 
お昼の時間に食堂でいつものグループを探すと、
決まって「ここだよ!」と、笑顔で手をあげる友達。
 
 
人見知りの長男に
新しい学校で初めてできた友達の一人が
水の事故で亡くなりました。
 
 
夏休みの初日は
長男はその友達を含めた仲間と
みんなでうちでプールパーティの予定でした。
 
本当だったら気の合う仲間と水しぶきをあげたり
プール際でホットドッグを頬張るはずだったその日、
残された彼の友達はその子の葬儀資金を集めるために
炎天下のスーパーの駐車場で汗まみれになって
通りがかった人たちの洗車とベイクセールをしています。
 
 
 
17歳。
 
 
 
悲しいね...。 
 
本当に残念。
 
ご家族のことを思っても胸が痛い。
 
 
普段、そういう年頃であまり話をしなくなった長男と
いつになく夜遅くまで話し込みました。
 
新しい一日はまたいつも通りに始まって、
また忙しい日が過ぎていって、
駐車場で洗う車は次々にピカピカになる。
友達の早すぎる死の無念さとか、
改めて考えてしまう命の儚さとか、
いろいろ入り混じってできたカップケーキの味は
それでも普通に甘くて飛ぶように売れる。

 
何でこんなことになるんだろうとか、
何の為にこの子は生きて、死んでいったんだろうとか
いろんなことが頭に浮かんで、
 
夏の陽の下、
黙々と作業をする子供たちが一人欠けているのに気付くと、
ほんと、やるせない気持ちでいっぱいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


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