Wednesday, July 16, 2014

6+2

 
みんなが引っ越しの荷物を運んでいる時でも、いつものようにお昼寝中のゾーイ。
1年前に引っ越してきた日
 
遠方から来てくれて我が家に滞在中の友達が気を使って、
月曜日の予定のキャンセルを提案してくれましたが、
最後の最後まで迷った結果、
ゾーイの病院行きは家にいる夫と長女と長男に託して、
私は月曜日の早朝、
予定通り双子、友達家族と一緒に湖に行くことにしました。
 
獣医さんに行く為に長女の車に乗ったゾーイと窓ガラス越しに目が合って、
もう一回あのふわふわの頭を撫でようかとドアに手をかけたけど、
いや、また後で会えるんだからその時にしよう、と、
ちょっと願掛けのような気持ちで思い直して
私はそのまま自分の車に乗り込み
町の獣医さんへ行く為に右に曲がった長女の車が
朝もやの中遠ざかっていくのを
湖へ逆方向に進行する車のバックミラー越しに見送りました。
 
  
家から1時間ちょっとの湖は、
サチが死んでキャンプに行かなくなった私たちが、
ゾーイを迎えてから初めてキャンプに行った湖でした。
6年後に引っ越して頻繁に来れるようになるとは
夢にも思っていなかったなー
 
湖の絶景は相変わらず健在で、
2か月前からプランをたてて楽しみにしていた友達家族は大喜び!
キャンセルせずに連れて来た甲斐がありました。
カヤックに乗って一日過ごした間、
誰もゾーイの話はしなかったけど、
6年前は寒すぎて行けなかった湖の真ん中で静かな波に揺れながら、
頭に浮かぶのがゾーイのことだったのは、
次男、三男も同じだったと思います。
 

 
家について、
もうとっくに仕事に行っているはずの夫の緑のトラックが
まだ車庫前に停まっているのが見えました。
 
たったそれだけのことで、 
6人+2匹 で勢ぞろいだったはずの私の家族は 
6+1 になってしまいました。
 
長女が中学生の時にフォトショップのクラスで作ったゾーイの写真 笑



 

双子はそのまま無言で2階に駆け上がり、
長女と長男は部屋にこもったままで、
夫がいないので探すと、
私の野菜畑で汗だくで雑草引きをやっていてました。

頼んでも全然手伝ってくれてなかったんだけどねーw
ただ無言のままどんどん手だけ動かして、
いつからやっていたのか
雑草の大きな山がもう5つくらいできてました。
 
私はというと、
ゾーイが今朝まで寝ていたリビングで
友達と他愛もない湖での話をして、
ご飯の用意は朝半分くらいしてから出かけたんだけど、
それでも間に合わないくらい遅くなってしまって、
結局みんなでご飯を食べに行きました。
 
レストランでも湖でと同様、
一度もゾーイの話はしなかったけれど、
きっとみんなそれぞれの方法で
悲しい思いをなんとか対処しようとしていたのだと思います。
 
 
みんなでサチの話を笑ってできるようになったのは
サチが死んでどれくらいしてからだったかなー
 
 
あの時も長女と長男は部屋にこもって、
私と夫はただ黙々と毎日の生活をこなして、
まだ幼かった双子は平気な顔で
早くまた新しい犬飼おうよーなんて言ってたな。
 
あれから子供たちも大きくなりました。
 
しばらくはゾーイを思い出すたびに
まさに「胸が潰れる」ような気持ちでいっぱいになるけど、
それと毎日向き合っているうちに時間は過ぎて、
心も穏やかなままに懐かしく思い出せる日がいつか来ることも
ちゃんとわかっているんです。
 
 
ゾーイは私たちが保健所で出会った時に推定年齢1歳半。
それから6年なので、たった7年くらいの、犬にしても短い一生でした。
子犬時代のことは全然わかりませんが、
犬にしては幸せの感情を表現するすべを知らなくて、
いつもどこか悲しげな目で、態度も控え目、
私からするとなんとも飼い犬らしくない犬でした。
 
車酔いはするわ、水は嫌い、知らない人や犬には吠えるし、
結局サチみたいなキャンプ犬にはなりませんでしたが、
それでも私たちに付き合って
たった6年間だったけど、
海でも山でもどこまでも、
一緒に遊びに行きました。
 
もっとしてあげたかったことや後悔もありますが、
短かったけど、保健所での暮らしから急に家族が増えて
賑やかに過ごしたゾーイの6年間は、
私たちの6年間と同じくらい幸せだったはず、って思います。
 
 
死んだペットが先に行って飼い主を待っているという、
虹の橋なんていう話を聞きますね。
 
そんなこと、誰がどうやって知ったのか、思いついたのか。

私にはそんな橋があるのかどうかはわからないけど、
死んで会えなくなってしまった家族と
いつか再会する日が必ず来るのだとしたら、
それはどんなに嬉しく頼もしく、どれだけ心が救われることだろうなんて、
やっぱり考えてしまうのです。
 
 

去年のクリスマスの早朝。 失敗写真?笑 
 
 
 
 
 
 
 
 


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